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血圧の正常値とは?日本高血圧学会の分類と「上の血圧」「下の血圧」の意味

「上の血圧」「下の血圧」の意味とJSH2019の分類目安、測定タイミングによる変動要因が確認できます。

健康診断の結果表で「上の血圧」「下の血圧」という言葉を見て、それぞれ何を意味しているのか、どこからが「高血圧」とされるのか、よくわからないまま受け取っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、血圧の基本的な仕組みと、日本高血圧学会が示す血圧値の分類の目安について整理していきます。

1. 血圧とは何か

血圧とは、心臓が血液を送り出す際に血管の内側にかかる圧力のことです。心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返しながら、全身に血液を送り続けています。この動きに応じて血管にかかる圧力が変化するため、血圧には「上」と「下」の2つの数値が存在します。

2. 「上の血圧」と「下の血圧」の意味

「上の血圧」は収縮期血圧と呼ばれ、心臓が収縮して血液を送り出すときに血管にかかる圧力を表します。心臓が最も強く血液を押し出すタイミングのため、血圧の数値としては最も高くなります。

一方の「下の血圧」は拡張期血圧と呼ばれ、心臓が拡張して次に送り出す血液をためているときの血圧を表します。心臓が一時的に休んでいるタイミングの圧力のため、上の血圧よりも低い数値になります。

3. 日本高血圧学会(JSH2019)による分類の目安

日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」では、診察室で測った血圧値を以下のように分類しています。あくまで目安の境界値であり、実際の診断には他の要因も含めた医師の判断が必要です。

分類収縮期(上)拡張期(下)
正常血圧120未満かつ 80未満
正常高値血圧120〜129かつ 80未満
高値血圧130〜139または 80〜89
I度高血圧140〜159または 90〜99
II度高血圧160〜179または 100〜109
III度高血圧180以上または 110以上

数値の単位はmmHgです。上下どちらか一方の数値だけが基準を超えている場合でも、高い方の分類に当てはめて判定されるのが一般的です。

4. 血圧は測るタイミングで変動しやすい

血圧は一日の中でも常に一定ではなく、測るタイミングによって変動しやすい数値です。運動の直後や、緊張・ストレスを感じているとき、測定の直前に会話をしていたときなどは、普段より高めの数値が出やすいといわれています。

  • 測定前は数分程度安静にしてから測ることが推奨されている
  • 朝(起床後)と晩(就寝前)など、決まったタイミングで継続的に測ると変化を把握しやすい
  • 1回だけの測定結果で判断せず、複数回測った数値の傾向を見ることが推奨されている

5. 数値が高い場合は医療機関への相談を

ここで紹介した分類はあくまで一般的な目安であり、高血圧の診断や治療の必要性を判断するものではありません。年齢や持病の有無、他の検査結果などによっても判断は変わるため、最終的な診断と治療方針の決定には医師の判断が必要です。

本サイトの計算ツールも、自己診断のためのものではなく、血圧の値を分類の目安に当てはめて確認するための参考情報を提供するものです。測定した数値が高めに出る場合や、症状(頭痛・めまいなど)が続いて心配な場合は、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

6. 血圧の数値に影響しやすい生活習慣

血圧の数値は、生活習慣によっても変動しやすいことが知られています。塩分の摂りすぎは体内の水分量を増やし血圧を上げやすくする要因とされ、日本人の食塩摂取量は世界的に見ても多い傾向にあると指摘されています。

  • 塩分の摂取を控える(しょうゆ・味噌・加工食品に注意)
  • 適度な運動を習慣にする(ウォーキングなどの継続的な運動)
  • 禁煙・節度のある飲酒を意識する
  • 肥満傾向がある場合は体重管理を見直す

これらはあくまで一般的に血圧管理の参考とされる生活習慣であり、すでに高血圧の診断を受けている場合は、自己判断で対策を行うのではなく、医師の指導のもとで取り組むことが大切です。

7. 家庭血圧と診察室血圧の違い

病院や健診で測る「診察室血圧」と、自宅で測る「家庭血圧」は、同じ人でも異なる数値になることがあります。医療機関という慣れない環境で緊張することで、普段より血圧が高く出てしまう状態は「白衣高血圧」と呼ばれ、診察室では高いのに家庭では正常という現象が起こることがあります。逆に、診察室では正常なのに家庭で測ると高い「仮面高血圧」というケースもあり、こちらは見逃されやすいため注意が必要とされています。

こうした差があるため、日本高血圧学会では、診察室血圧だけでなく家庭血圧も継続的に記録することを推奨しています。同じ時間帯・同じ条件で毎日測定し、その平均値を医師に伝えることで、より実態に近い血圧の状態を把握しやすくなります。

8. 加齢と血圧の関係

年齢を重ねるにつれて血圧は上昇しやすくなる傾向があります。これは加齢によって血管の壁が硬くなる「動脈硬化」が進みやすくなり、血管が広がりにくくなることで、同じ血流量でも圧力が高くなりやすいためとされています。特に上の血圧(収縮期血圧)は年齢とともに上がりやすい一方、下の血圧(拡張期血圧)は中高年以降でむしろ下がる傾向があり、上下の差(脈圧)が広がりやすくなることも知られています。

こうした加齢に伴う変化があるため、若い頃と同じ感覚で「まだ大丈夫」と判断せず、年齢に応じて定期的に血圧を確認する習慣を持つことが大切です。特に40代以降は、健康診断だけに頼らず、自宅でも定期的に血圧を測る習慣をつけておくと、変化に早く気づきやすくなります。

まとめ

血圧の「上」と「下」は、心臓の収縮・拡張という異なるタイミングの圧力を表しています。日本高血圧学会の分類は数値の目安として参考になりますが、診断そのものは医師による判断が必要です。測定は複数回・継続的に行い、気になる数値が続く場合は医療機関に相談しましょう。自分の血圧がどの分類の目安に当たるか確認したい方は、血圧カテゴリ判定ツールを使ってみてください。

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